こんにちは、
江東区住吉にある不妊専門鍼灸院、住吉鍼灸院です。
今回はなぜ体の毛は濃くなるのか詳しくお伝えしていきます。いまや女性にとって男性にとっても気になる話題だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
女性の体毛が濃くなる原因は?
人間の体には多くの毛が生えています。しかし毛の濃さは人それぞれで個性があります。ではなぜ毛の濃さに違いが出るのでしょうか?また、毛深いことで悩んでいる方の為に、毛が濃くなる原因をお伝えしていきます。
遺伝
思い返してみると、幼い頃からすでに毛深い事を気にしていたという方は、遺伝によって毛が濃くなっている可能性が高いです。おそらくご両親や親族の方にも毛深い方がいらっしゃるのではないでしょうか?体毛の濃さは、遺伝によって影響を受けます。また、幼少期の頃から遺伝として体に現れることが多いため、幼い頃から毛深い場合は遺伝であるケースがほとんどです。
ホルモンバランスの乱れ
体毛は、男性ホルモンの量によって濃くなると考えられます。男性ホルモンは女性の体内にも存在しており、中学生・高校生は、女子でも男性ホルモンの量が増加する時期です。年齢的なものや日常の活動量などによっても男性ホルモンが増えやすい傾向にあります。また、普段女性ホルモンが優位である方でも、以下のことが原因でホルモンバランスが乱れ、毛が濃くなってしまうことがあります。
- 加齢
- ストレス
- 食生活の乱れ
- 睡眠不足
自律神経の乱れ
交感神経は脳の覚醒作用や皮脂分泌、男性ホルモンの活性化作用などの作用を持ち、副交感神経は脳のリラックスやホルモンバランスの安定作用を持った神経です。つまり、交感神経の働きが優位になり、男性ホルモンが活性化されると、毛深くなる可能性があります。
体の冷え
体毛は体温管理に貢献していると言われています。体毛は寒冷地では熱を保持し、高温環境では熱を逃がす役割を果たしています。人間の体毛はさほど多くありませんが、それでも体温調節の役割を果たしています。通常人間の体は37℃前後になるように調節されています。体毛は、体温が高いときには毛が横になり、低いときには毛が立ちます。このようにして体毛は皮膚の上に空気の層を作り、熱を逃がさないように皮膚を保護しているのです。脳内にある体温を調節する中枢である視床下部では、体温を維持するための情報を体毛の毛根部に送り、体が冷えすぎると立毛筋が収縮します。これにより、体毛が持ち上げられ、皮膚の毛の間に空気の層ができます。そうすることで、体温を閉じ込め、皮膚の表面に層を作って体温を逃さないようにすることができるのです。体が冷えるとより体を温めようと自然と産毛が濃くなります。とくに背中や腰から下の毛の濃さが気になる女性は冷えを疑いましょう。
病気の影響
病気などが原因で毛が濃くなる事を『多毛症』といいます。多毛症は女性だけに見られる男性型多毛症と、男女ともに見られる無性毛型多毛症があります。男性型多毛症では、頭髪、眉毛、まつ毛、口周り(ひげ)、陰毛、わき毛などが濃く太くなる事で毛が増えて見えます。男性型多毛症では、アンドロゲンという男性ホルモンがつくられる卵巣や副腎の病気が原因となることが多く、もっとも多いのは多嚢胞性(たのうほうせい)卵巣症候群です。ほかにはクッシング(Cushing)症候群、副腎過形成、卵巣腫瘍、下垂体腫瘍、異所性ホルモン産生、経口避妊薬も原因となります。アンドロゲンが関与しない無性毛型多毛症では薬の副作用が原因となります。副腎皮質ステロイド薬の内服や外用、免疫抑制薬のシクロスポリンの内服、緑内障のピマトプロスト点眼薬やラタノプロスト点眼薬などが挙げられます。また、摂食障害やがん、まれな症候群(Cantu症候群など)に伴って発症することがあります。
外部刺激
体毛は、わたしたちの体を外界の刺激から防御する役割をしています。例えば、外傷や紫外線によるダメージから皮膚を守ってくれています。また摩擦から皮膚を守ることも大切な役割のひとつです。さらに毛穴にある皮脂腺から皮脂が出てきますが、この皮脂は皮膚の保湿能力を高め、外界の刺激から皮膚を守るバリアを作っています。たとえば、強い日差しによるダメージ、入浴中にゴシゴシ洗う、カミソリによる肌への直接の刺激など、肌にダメージを与えてしまうと、毛が濃くなるだけでなく、肌トラブルの原因になってしまうこともあります。
加齢
一般的に女性ホルモンの量が多いのは、20代半ばから40代前半と言われています。女性の体の中で分泌される男性ホルモンの量は、一生を通してそれほど変化がありません。そのため、40代半ばから男性ホルモンの働きが強く出てしまうことがあります。
毛深さを改善する方法は?
ここまで、毛が濃くなってしまう原因について考えていきましたが、では実際の対策としてはどのようなことができるのかお伝えしていきます。
生活習慣を見直す
先ほど、毛が濃くなってしまう原因の中で、ホルモンバランスの乱れや自律神経の乱れがありました。この2つを整えるのに重要なのが生活習慣です。人間の体は生理学的に自律神経のリズムがあります。交感神経と副交感神経の働きは1日の中で時間帯によって変化していて、仕事や学校などで活動する日中は交感神経が優位になり、休息や睡眠に向かう夜は副交感神経が優位になります。昼間はしっかりと動いて、夜になると自然と眠くなり、そして翌朝はまた活動に向けて体が動き出す、これが自律神経の規則正しいリズムになります。このリズムに沿って生活習慣を整える事で、ホルモンバランスなども安定していきます。
正しい方法でムダ毛の脱毛や除毛をする
ムダ毛を自分で処理する場合、正しい方法で行うことが重要です。前提としてムダ毛の処理方法には、皮膚の表面に出ている毛を取り除く「除毛」と、毛穴の中の毛根ごと毛を除去する「脱毛」があります。カミソリやシェーバー、除毛クリームなどで行う除毛は、アイテムの入手が簡単な上に処理に時間がかからず、ムダ毛が気になったときにすぐ実行できるのがメリットです。ただし、処理頻度は高くなりますので、特にカミソリの頻繁な使用は、皮膚にダメージを与えてしまう可能性が高い為、カミソリは毛流れに沿って使用し、ボディソープや専用のシェービング剤で摩擦を軽減する事が大切です。また、シェービング後の保湿も忘れないようにしましょう。
一方、自宅での脱毛は、毛抜きや家庭用脱毛器を使う方法です。処理を繰り返すことでムダ毛の量が減っていくことがあるだけでなく、毛根からムダ毛がなくなるため、肌の質感面での満足度も高いでしょう。しかし、毛抜きによる脱毛は毛根を傷つけてしまう可能性が高いため、あまりおすすめはできません。
なお、成長期を過ぎてホルモンバランスが安定する年齢になっていたら、医療機関や脱毛サロンでレーザー脱毛や光脱毛をするのもひとつの手です(第二次性徴のさなかにある中学生や高校生は、永久脱毛をしても成長の過程で再び毛が生えてくることがあります)。
クリニックへ受診する
毛が濃くなる原因の中で、病気やホルモンバランスが関わっている場合、クリニックで適切な治療を受ける必要がある場合があります。まずは毛深さ以外の症状がない場合はお近くの婦人科やクリニックを受診しましょう。その他、随伴して症状が気になる方は、内分泌内科のある病院への受診をお勧めいたします。また、医療脱毛をお考えの方は、美容クリニックへの受診もおすすめです。
毛を薄くする為の具体的な生活習慣とは?
生活習慣がホルモンと自律神経のバランスに大きく関わるとお伝えしましたが、では具体的にはどんな事を気をつければよいのでしょうか?ちょっとした心がけで出来ることもたくさんありますので、是非この機会にご自身の生活習慣を見直してみましょう。
食生活を整える
食生活ではまず、必要な栄養をまんべんなく、適量食べることが大切です。同時に、適正体重(BMI)を維持することを目指しましょう。太りすぎ、やせすぎはホルモンバランスを崩しやすいです。
<バランスよくとりたい8つの食品群>
- 肉、魚、乳製品、卵
細胞のもとであり、女性ホルモンのもとにもなるコレステロールを補うために動物性タンパク質を適量とりましょう。植物性・動物性両方のたんぱく質を半々ずつ、バランスよくとるのが理想です。 - 大豆食品
エストロゲンとおなじような働きをする大豆ホルモンが豊富です。 - 青魚
DHAやEPAといった、体にとって重要な生理機能を持つ成分が豊富です。 - 野菜
ビタミン類が豊富です。 - 海藻類
低カロリーでミネラルや無機質が豊富です。 - きのこ類
低カロリーで食物繊維やビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれています。 - いも類
主成分は糖質ですが、ビタミン、カリウム、食物繊維などが含まれています。 - ゴマ・ナッツ類
ビタミンB群・Eなどがバランスよく含まれています。脂質なのでとりすぎには注意。
良質な睡眠をとる
脳は常にホルモンの分泌量を見張っていて、足りなければ出しなさい、多すぎたら分泌を控えなさいという命令を出しています。つまり、脳と卵巣の連係がうまくいってはじめてホルモン分泌も整うのです。脳が正しい指令をだすためにも、質の良い睡眠が必要になります。質の良い睡眠とは、規則正しい睡眠と覚醒のリズムが保たれていて、昼夜のメリハリがはっきりとしている事。また必要な睡眠時間がとれており、日中に眠気や居眠りすることがなく、良好な心身の状態で過ごせる事。途中で覚醒することが少なく安定した睡眠が得られ、朝は気持ちよくすっきりと目覚めることができる事。などが挙げられます。では具体的に気をつけるポイントをお伝えします。
- 体内時計のリズムを保つ
・毎日規則正しい時間に起きて朝の光で体内時計をリセットする。
・休日でも平日と同じ時間くらいに起きる。
・夜遅くのスマートフォンやパソコンは避け、少なくとも寝床に就く90分前には使用を控える。 - 定期的な運動習慣を身に付ける
・負担が少なく、長続きするような有酸素運動(ウォーキングやランニング)がおすすめ。
※激しい運動は逆に睡眠を妨げます - 昼寝は15~20分程度にする
・夕方以降の昼寝は夜に睡眠に影響を与えるため、我慢をする。
・目覚めをすっきりさせるために昼寝の前にカフェイン飲料を飲んでおくこともおすすめ。 - 効果的な入浴をする
・就寝前の2~3時間前に40度以下で20~30分ゆったりとつかる。
(42度の熱めのお湯であれば、5分程度が目安) - 就寝前のカフェイン・アルコールを避ける
・コーヒー、緑茶、チョコレートなどのカフェインが含まれる飲食物を避ける。
・敏感な人は就寝の5~6時間前くらいから控えることがおすすめ。
・アルコールは適量に、休肝日を取るなど節度ある飲み方をして、寝酒は避ける。 - 快適な睡眠環境を整える
・寝具は吸湿、放湿性が良く、保温性の高いものを使用する。
・室温は、夏は25~28度、冬は18~22度、湿度は50~60%を目安にする。
・自分に合ったサイズの枕を使用する。 - 寝床は眠る専用の場所にする
・布団やベッドでは食事、仕事、勉強をしないなど、睡眠モードに切り替えられる工夫をする。
ストレス解消をする
ホルモンの中枢をつかさどる脳の視床下部は心の影響を受けやすく、ストレスを受けるとホルモンの分泌量に影響を与えます。女性ホルモンは、過剰なストレスや過度の疲労で脳からのホルモン指令が乱れると、卵巣の動きが低下し女性ホルモンの分泌が悪くなってしまうので、生理周期の乱れや多毛などの症状が起こりやすくなるので、なるべくストレスを溜め込まない為にリラックスの時間を取るようにしましょう。
<オススメのリラックス法>
・心地よいと五感で感じることを楽しむ
・映画鑑賞や読書で泣いたり笑ったりする
・ウォーキングやストレッチなど適度な運動をする
・創作・作業に没頭する
・日光浴をする
冷え対策を行う
体毛を濃くする原因の中に体の冷えがありました。特に女性は男性よりも筋肉量が少なく冷え症の方が多いです。ホルモンは血液に乗って運ばれるので、体が冷えていて血流が悪い状態ですとホルモンバランスにも影響を及ぼします。オススメの冷え対策をお伝えいたします。
- レッグウォーマー
足首は皮膚の近いところに血管が通るので、外気温の影響を受けやすい場所です。蒸れないシルク素材のレッグウォーマーは1年中使って欲しいアイテムになります。
- 腹巻き
お腹の冷えは内臓の機能を低下させて、体の代謝を下げてしまいます。腹巻きをする事で外から熱を補ってあげましょう。こちらもシルク製の物ですと一年中付けることができます。
- 足湯
足の血流は骨盤内を通って心臓に戻ります。足湯をすると温められた血液が骨盤内を通って心臓に戻るため、内臓の機能や代謝を高める事が出来ます。
毛の自己処理はお肌に優しいものを選ぶ
外部からの刺激が強いと、体を守る防御反応として体の毛が濃くなる可能性があります。毛が気になるからと言って、頻繁にお肌に負担のかかる毛の自己処理を続けていくと、余計に毛が濃くなってしまうので注意が必要です。特にカミソリでの除毛やワックス脱毛は肌への負担が大きいので要注意です。お肌の負担を少なく脱毛するには医療脱毛や光美容器を使った脱毛方法があります。ワックス脱毛はなるべく避けた方が良いでしょう。また、普段カミソリを使う方は、電気シェーバーに切り替えるだけでもお肌の負担は少なくなります。除毛器具は頻繁に使う物だからこそ、投資をしてみるのも良いのではないでしょうか。どうしてもカミソリでの除毛となる場合は、しっかりとボディーソープを泡立て、専用のシェービング剤を使って、毛流れに逆らわないように除毛しましょう。
鍼灸治療でサポートできること
鍼灸治療は、その人の持つ体の本来の機能を高めていく治療です。鍼やお灸をする事で全身の血流が改善されて、血液によって作用するホルモンのバランスを保つことができます。また、卵巣などの内臓の機能を高めるツボを使うことにより、女性ホルモンの分泌を促します。自律神経に対しては、鍼灸治療により首肩周りの凝りを改善し脳への血流量を上げること、睡眠の質を改善させることで、自律神経の中枢でありホルモンバランスを保つ上でも重要な視床下部が正常に働けるようにサポートすることもできます。
まとめ
ここまでお読み頂きありがとうございます。女性にとっては体毛の濃さは、人生の中で大きな悩みになる事もあります。日々のQOL(生活の質)を高める為にも、正しい知識を持って対処していきたいですね。
住吉鍼灸院では、女性の悩みに寄り添った鍼灸治療を行なっております。
いつでもお気軽にご相談下さい。
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【監修】
住吉鍼灸院 院長 藤鬼 千子
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
2011年国家資格はり灸師、あん摩マッサージ指圧師免許取得。 2011年住吉鍼灸院入社。 2017年不妊カウンセリング学会認定、不妊カウンセラー。
施術歴13年
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